独自の接合金物を用いた日本初の木造建築における接合金物工法をご紹介いたします。KES構法は、日本で最初に開発・標準化された「木造建築における接合金物工法」です。プロトタイプが完成した1974年以来、改良を重ねながら、世界各国で特許を取得しています。「大切な家族の命と財産を守る」という使命のもと開発され、現在では住宅から大規模・中高層の公共木造建築にまで幅広くご採用いただいています。
創立からこれまで、木造にこだわり技術革新を行ってきました。
技術の差が“カタチ”となり、従来の常識にとらわれない
新たな技術・木造建築が誕生しています。
独自の接合金物を用いた日本初の木造建築における接合金物工法をご紹介いたします。KES構法は、日本で最初に開発・標準化された「木造建築における接合金物工法」です。プロトタイプが完成した1974年以来、改良を重ねながら、世界各国で特許を取得しています。「大切な家族の命と財産を守る」という使命のもと開発され、現在では住宅から大規模・中高層の公共木造建築にまで幅広くご採用いただいています。
木造建築の最大の弱点と言われていたのが接合部分です。伝統的な在来軸組工法では「仕口」や「継ぎ手」の加工が必要となり、構造的に重要な柱や梁を削り取る加工が一般的でした。その為、本来木材がもっているはずの強度を弱めてしまっていたのです。
KES構法はその最大の弱点をオリジナルの接合金物を用いることで徹底的に強化し、驚異的な強度を実現しました。大空間や大スパンといった、在来軸組工法では難しかった自由な設計が可能となっています。KES構法のオリジナル金物には他の接合金物には見られない独自の「引っかけ」部分と「梁受け」部分があります。これにより強度と施工性を高めています。
従来の工法では、土台の上に柱が乗るため、大きな荷重がかかる場合には土台にめり込みや割れが発生する可能性がありました。KES構法は日本古来の神社仏閣の柱の考え方と同様に柱を基礎に直接緊結し、地震などの力を基礎に伝えて分散させます。
災害や老朽化から長く建物を守ります。
阪神・淡路大震災の時、特に被害の大きかった神戸市灘区にあったN邸はKES構法の3階建て住宅。周囲の鉄筋コンクリート3階建てマンションですら倒壊したこの地域で尊い生命と財産を守りました。
KES構法で建てた宮城県栗原市の栗駒総合支所は、2008年の岩手・宮城内陸地震において震度6強の揺れにも全くの無傷でした。震度7を記録した2011年の東日本大震災にも耐え、現地災害対策本部として機能しました。
※大震災により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
KES構法の接合金物は全てサビなどに強い亜鉛溶融メッキを採用。JIS規格最高値の500g/㎡以上の亜鉛溶融仕上で電力会社の送電塔(350g/㎡)よりも高い防錆効果を持っています。また、一般的なカチオン電着塗装では、海岸地帯屋内で使用した場合50年程度で錆が発生しますが、亜鉛溶融メッキ500g/㎡では173年以上の耐用年数があります。
阪神大震災以来、住宅を支える接合部の耐力の向上は喫緊の課題となりました。今では構造躯体の部分ごとに明確な耐力を示さなければなりません。KES構法の接合金物は国が認めた「Sマーク認定」を業界に先駆けていち早く取得。確かな品質を誇っています。さらに、すべての住まいには接合部保険(生産物賠償責任保険 特約付)が付いており、大きな安心でお客様をお守りします。
「Sマーク」とは
公益財団法人日本住宅・木材技術センターが認証。これまで各社バラバラだった性能表示を第三者的に評価し認定している。
高い性能を実現するためには壁や床を繋ぐ釘、さらに金具と梁や柱を繋ぐドリフトピンも重要な要素です。
KES構法では厳しい品質管理を行い、信頼性の高い施工を実施しています。
当社が開発したCOOL WOOD(クールウッド)は、燃え止まり層に石こうボードを使用した木質耐火部材です。
加工しやすく、デザインやコストに合わせて様々な木材で製造可能。柱や梁の外観は木質のため、木の温もりを活かした建物に仕上げることができます。
◎1時間耐火構造仕様(柱・梁・外壁)
◎2時間耐火構造仕様(柱・梁・間仕切壁・外壁・床)
◎3時間耐火構造仕様(柱・梁)
日本・カナダ・スイスで特許取得 国土交通大臣認定取得
【特徴】
・表面材にすべての樹種が選択可能
・JAS製材、不燃・準不燃・難燃処理を施した木材も使用可能
・加工の簡便性(流通素材のみ使用、特殊工具不要)
【三重構造】(特許第4359275号)
1.内部の「荷重支持部」は木材を使用
2.中間部の「燃え止まり層」は石こうボードを使用
3.「表面材」は木材を使用(柱・梁)
国土交通大臣認定取得のために、耐火性能試験を行います。3時間耐火性能試験では、試験体に荷重を加えた上1,000℃を超える炉内で3時間燃焼。3時間が経過した後も、試験炉を閉めきったまま9時間残置します。試験開始から合計12時間後に炉を開け、試験体の被膜を剥がし、荷重支持部に炭化痕(焦げ目)がない木肌を確認します。この試験は、火災時、長時間に亘って消火活動ができない状況でも自然に鎮火し、建物が崩壊に至らないことを確認する意味合いがあります。
【建築概要】
設計:大建設計
施工:戸田建設・松田組・那須建設共同企業体
延床面積:5,900.98㎡
階数:地下1階、地上3階
防火地域: 法22条地域
COOL WOOD仕様:1時間耐火(柱)
【建築概要】
設計:ゆう建築設計事務所
施工:吉村建設工業、竹内工務店(木工事)
延床面積:754.50㎡
階数:地上4階
防火地域:準防火地域
COOL WOOD仕様:2時間耐火(柱)
【建築概要】
設計:クライン ダイサム アーキテクツ+フジタ
施工:フジタ
延床面積: 895.38㎡
階数: 地下2階(RC造)、地上3階(木造)
防火地域: 準防火地域
COOL WOOD仕様:1時間耐火(柱・梁)
当社は2017年12月に、日本で初めて3時間耐火の国土交通大臣認定を取得しました。
世界各国では高層の木造ビルが建設されていますが、日本で建てられる木造建築は14階建てまでとなっていました(2時間耐火仕様)。法律上最長の耐火時間である3時間耐火仕様が実現したことで、階数の制限がなくなり、今まで鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建てられてきた15階建て以上の超高層ビルに木造を取り入れることが可能となります。
都市部に多種多様な木造建築が立ち並ぶ「火に強く、人と地球環境にやさしい木造都市」の実現に向け、さらなる技術開発を進めてまいります。
※ 階数と主要構造部に求められる耐火時間
高層の建物は最上階から避難する時間を考慮するため、全体の階数が増えるにつれて下階の耐火要求時間が長くなります。
“FREE WOOD”とは、木材を「曲げる」「切り出す」「削り出す」といった方法で製作した、曲線やひねりのある部材群の呼称です。鉄やコンクリートにはない木材特有のやわらかさ、加工のしやすさを活かす“FREE WOOD”は、全く新しい木造建築を創造します。
近年は箱型に留まらない、様々な形状の木造建築が増えてきています。木の軽さ、加工のしやすさを活かした特殊な形状の屋根架構など、デザイン性を追求した作品が誕生しています。このような木造建築をつくるために、木材を「曲げる」「切り出す」という方法が使われていました。
当社は、さらに複雑な設計・加工に対応できるよう、最新鋭の三次元木材加工機や、設計・加工アプリケーションソフトの開発・導入を行い、木材を「削り出す」技術を日本で初めて実用化しました。これまでは困難だったひねり形状の加工など、より自由なデザインを実現します。